シェールガスとシェールオイルの違いは?



シェールガスとシェールオイルの違いは?

シェールオイルとオイルシェールは全く別の物シェールオイルとオイルシェールは全く別の物

シェールガスとシェールオイルの違いの前に、オイルについての言葉の定義を整理しなければなりません。まず、シェールオイルとオイルシェールの違いですが、同じ様な意味で使われているケースも散見します。 しかし、シェールオイルとオイルシェールは全く別の物です。オイルシェールを水圧破砕しても油にはならないからです。オイルシェールから油を回収するには、掘削→破砕→乾留という工程が必要なのです。もともと、オイルシェールの見た目は岩石で、石油の元となる炭化水素の高分子有機化合物である固体を10%程度含む頁岩を意味します。

取れた石油をシェールオイルで天然ガスをシェールガス取れた石油をシェールオイルで天然ガスをシェールガス

従って、シェール層を高圧水流で破砕し人工的に無数のひび割れを作ってその隙間からシェール層内に封じ込まれている石油と天然ガスを掘削する訳ですが、取れた石油をシェールオイルと呼び天然ガスをシェールガスと呼んでいる訳ですね。

シェールガスの方がコスト安シェールガスの方がコスト安

そして、シェールガスもシェールオイルもシェール層に分布していますから、同じ地域に埋蔵が確認されています。しかし、シェールガスの埋蔵量が多く確認されているのと掘削費用がシェールガスの方がコスト安の為、シェールガスの掘削が先行しました。

最近ではシェールオイルの掘削の方が賑わっている最近ではシェールオイルの掘削の方が賑わっている

ところが、最近は米国でもシェールオイルの掘削の方が賑わっています。何故なら、シェールガスの価格が急落しているからです。当初、シェールガスの価格は100万BTU(25.2万キロカロリー)当り10ドル前後でしたが、生産が本格化して5ドルに下落し現在は3ドル程度まで下落しています。

掘削費用は割高でも、シェールオイルの方が儲かる掘削費用は割高でも、シェールオイルの方が儲かる

一方、シェールオイルは100万BTU当り16ドル前後ですから、掘削費用は割高ですがシェールオイルの方が儲かる訳ですね。 従って、今後もシェールガスとシェールオイルの価格によって、掘削業者はシェールガスとシェールオイルの生産を使い分けることが続きそうです。